(書評)ヤバい集中力
圧倒的集中力を手に入れたくてこちらを読んでみました。
鈴木 祐(著)
2019/09/18発売
単行本だと¥1540
Kindle版だと¥1386
目次です
▼どんな本?
1日平均で15本の論文と3冊の本を読み(半端ないって)、
2~4万字の原稿を執筆する(そんなんできひんやん普通)、
文献オタクでサイエンスライターの鈴木祐さんによる科学的な集中力の上げ方を説明した本です。
ベースとして使ったのは、ここ数年に発表された脳科学や心理学、栄養学にもとづく数千件を超える研究論文です。いずれも信頼度が高いデータを厳選したのにくわえ、米国とアジア太平洋の主要な心理学者や栄養学者など約40人に行ったインタビューをもとに構成しています。
本の発売が2019年9月なので「ここ数年」というのは2016年〜2019年くらい時点での最新知識、ということになります。そこは注意ですね。
カフェインの取り方や食事法、効果的なルーティンなど具体的な行動をステップで紹介してくれています。
本書は基本的に「〇〇をすると良い。」それは「〇〇の論文で検証され、実に△△%の効果が確認された」のように逐一論文から数値を明記して説明する流れで進むので説得力は凄い。メンタリストDaiGo的なロジハラにも似た圧倒性を感じる。
ちなみに鈴木裕さんによるブログ「パレオな男」も人気らしいʕ•̫͡•ʔ
てかこのブログを隅々まで読むと、本書で得られる知識は大体得られるのでは?という声すらある。
(そんなコメントがAmazonレビューにありました)
本書で得られる知識もそのうち最新研究でアップデートされるかもなので、私もブログを定期的に覗いてみることにしますʕ•̫͡•ʔ
この本で語られる集中力アップの方法はいくつもありますが、特にその中から食事に関するものだけをピックアップし紹介します。
▼カフェインの摂り方
カフェインは脳を覚醒させる効果があり、集中力の増加にもつながることが科学的にも証明されています。
現時点の研究結果は次の通り。
・150~200mgのカフェインを飲むと約30分で疲労感がやわらぎ、注意力の持続時間が向上する
・カフェインの集中力アップ効果は、ベースラインから5%前後だと思われる
ということでカフェインは強力ですが、効果を最大化するために意識したいポイントは次の5つ
- 一度に400mg(缶コーヒー2本)以上摂取しない
- ミルクかクリームを入れる
- 起床から90分は摂取しない
- 「2B-Alert」を使い、自分に最適な摂取量とタイミングを知る
- 緑茶に含まれる「テアニン」と組み合わせる
軽く補足です。
「起床から90分は摂取しない」ですが、
人間の体は朝起きると目が覚めるホルモン「コルチゾール」を自然に分泌するようにできています。(体内に備わった自然な覚醒機能)
目覚めてすぐカフェインを摂るとこの覚醒機能に無理にブーストがかかり、心拍数の上昇、焦燥感、頭痛リスクの増加などの副作用につながり体内のリズムが乱れる。
このコルチゾールの分泌が減り始めるのが目覚めから90分ほどということです。
私は午前中はカフェイン飲料を飲まないようにしました。
次に「2B-Alert」ですが、これはアメリカ陸軍の研究機関が提供するWEBサービスで、前夜の就寝時間と起床時間を入力するだけでその日の最適なカフェイン摂取量と時間帯を教えてくれるすげえサイトです。
しかもメールアドレスを登録するだけで誰でも無料で使えるので、捨てアドレスなどで一度試してみましょう!
全部英語で怖いけど、怪しいサイトじゃないよ!多分な!
Apple WatchやOura Ringを利用している方は睡眠時間も分単位で分かりますので、是非組み合わせてみてください。
ご参考1:著者ブログ「パレオな男」のこの記事!
ご参考2:「2B-Alert」の使い方!
ご参考3:飲料別カフェイン含有量
▼脳に良い食べ物
カフェインだけでなく、普段の食事にも気を使うことで集中力は向上します。
人間はその人が食べるものから出来ている。
カフェインはあくまでブースター的な役割として摂取するのが脳には良く、ここでは普段食べることで脳に良い働きをもたらす食べ物を本書から紹介します。
もちろん脳だけでなく、体調改善や健康にも良い食べ物ですʕ•̫͡•ʔ
- 全粒穀物...例)玄米、オートミール、キヌア
- 葉物野菜...例)ほうれん草、レタス、ケール
- ナッツ類...例)くるみ、マカダミア、アーモンド
- 豆類...例)大豆、ひよこ豆
- ベリー類...例)ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー
- 鶏肉...例)鶏、鴨
- その他野菜...例)玉ねぎ、ブロッコリー、にんじん
- 魚介類...例)サーモン、さば、ニス
- ワイン...例)主に赤ワイン
- エキストラバージンフリーオイル...使用は主に調理油やドレッシング用に
赤ワインが入っているのが意外でした。アルコールいいんか!?ʕ•̫͡•ʔ
ただこちら頻度的には1日グラス1杯(150ml)までにしましょう。とのことです
野菜は意識しないとどうしても食べる機会減ってしまいますよね...
▼脳に悪い食べ物
脳に良い食べ物があれば、逆に悪い食べ物もあります。
まあだいたいは、「でしょうね。薄々と分かってはいましたが。」というラインナップです。
- バター&マーガリン...上限:1日小さじ1杯
- お菓子・スナック類...上限:週に5食
- 赤肉・加工肉...上限:週に400g
- チーズ...上限:週に80g
- 揚げ物...上限:週に1食
- ファストフード...上限:週に1回
- 外食...上限:週に1回
外食は物にもよる気がします。
例えばラーメンとかはいかにも悪いって思いますが、最近では健康志向の店とかも増えてきているので、そういう所ならそれほど神経質にならなくても良いかも。
これら脳に良い食べ物、悪い食べ物のガイドラインは脳機能の衰えを防ぐ「MIND食事法」としてまとめられていて、近年注目を集めている食事法です。
ご参考:こちらのサイト
ご参考2:パレオ
▼その他この本で紹介されていること
- 日記や記録をつけることは超大事
単に進捗管理というだけでなく、都度目標やタスク量を調整し、脳に「小さな報酬」を与える最適な難易度に合わせていく作業が重要。
また反復作業として習慣化することで「自分は出来る人間なんだ」と脳を錯覚させ自分が再定義されていく。
- 自分のルーティーンを作ろう
集中力を高めるための自分のルーティンを作る。
そしてその「ルーティンをした後は必ず集中してタスクに取り組む」ということを繰り返せばそのうち脳が錯覚を起こし集中力を上げられる
例えば「指を10回鳴らす」みたいなめっちゃどうでも良いことでも効果は抜群。
本書ではさらに効果的なルーティンの取り入れやフレームワークを解説してます。
僕、いつの日かイチローになるんだ
- 本能はあらゆる刺激に反応し、かつ超強力。
本能(本書では「獣」)は一瞬で脳の思考回路をジャックする強力なパワーを持っている。
(例:勉強しているときにふと突然お菓子が食べたくなる。とか)
この獣の力を「目の前のこと集中する」という方向に向けることができればやばい集中力が手に入る。本書ではそうするための行動指針や考え方が詳しく紹介されています。
- 理性は本能には勝てない
上記の獣の力は超強力なので、理性的な思考(本書では「調教師」)はそもそも勝つことができない。
しかし、獣の力の角度を変えて操ることはできる。
獣を乗りこなす武器として調教師の力を活用せよ。
ちなみにAmazonの本書のページにいくと、
この本で紹介される「頭が冴え渡るライフハック」がざっと一覧表として見られるので、それだけでも確認してみてください(リンクに誘導ʕ•̫͡•ʔ)
(書評)一流の記憶術
少しでも天才に近づきたくてこちらの本を読みました。
六波羅穣(著)←読み方むずい(ろくはら じょう)
2017/01/13発売
今はKindle Unlimitedに登録していると無料ʕ•̫͡•ʔ
目次です
▼どんな本?
自分記憶力がないんです...とお悩みの方へ(大抵の方がそうだと思うんですが)、記憶のメカニズムや記憶力の上げ方、また明日から使える記憶法を紹介するという本です。
この内容が¥99 (Kindle Unlimitedなら¥0)であればめちゃくちゃコスパいいんじゃないでしょうか。
本の冒頭で紹介がされるのですが、まず「世界記憶力選手権」というものがありまして、これはトランプの並び順やランダムな数字の羅列などを短時間で暗記するという、記憶力の良さを競う大会です。
※ちなみに私はこれオドぜひで知りました。プロの実力を刮目せよ!
私はてっきり「いや記憶力なんて才能でしょ、はいはいこの話終わり」と思っていましたがそうじゃない。
記憶のプロ達の中には決して恵まれた知能や学力を持たず、不遇の学生時代を過ごした人も多くいるそうです。
記憶とは努力と訓練、さらには本の中で紹介されるような方法論を知っているかどうかだったのです。
記憶に関するいくつかの原則をおさえ、長い歴史の中で生み出されてきた記憶術に習熟すれば良いのです。
この本に書いてあることを片っ端からマスターすれば、少なくとも一般生活の中では周囲から崇められる記憶の神に君臨できるんじゃないかと思います。
もちろん学校や資格の勉強、日常生活にもどしどし応用可能な方法もあります
私は読んだばかりですが、いくつか実践してみようと思います。
勉強欲みたいなものを高めてくれる本でもありますねʕ•̫͡•ʔ
本書の構成はこのようになっています。
- 1章_記憶のメカニズム...人が記憶する仕組み
- 2章_記憶の原則...効率的な記憶のために守るべきルール
- 3章_記憶術
ここに載っている記憶術に習熟すれば、あなたは驚異的な記憶力を得ることができます。数日もあれば、トランプ1組を覚えられるようになるでしょう。試験の勉強も、人の半分の時間で済むようになるでしょう。
▼「記憶」とは何か
記憶というと「単に覚えること」を連想する人が多いですがそれは正確じゃない。
正しくは次の3つの過程を全てまとめて記憶といいます。
- 記銘(符号化)...情報を頭に取り込むこと。=「覚える」
- 保持(貯蔵)...情報を一定時間頭に保つこと。
- 想起(検索)...保持された情報を取り出すこと。=「思い出す」
この中で最も軽視され、練習を怠りがちなのは3の想起でしょう。
覚える練習ばっかりやって、思い出す練習をしないという。
確かに身に覚えが...
本の中には「そもそも想起のコツを学び練習を繰り返し行うことで、大抵の記憶に関する問題は解決します。」と書いてあります。
▼記憶の三段階モデルとエビングハウスの忘却曲線
外部の情報は次の三段階を経て脳に長期記憶として保持される。
- 感覚記憶
- 短期記憶
- 長期記憶
覚えておきたい対象を長期記憶に持っていくのが目的なわけです。
そこでエビングハウスの忘却曲線というものの存在を意識する必要が出てきます。
こちらの記事がわかりやすいです。脳に入った情報が時間の経過と共にどの程度忘れられていくかということです。
結論を言うと、覚えたい情報に関しては、
想起練習を繰り返し、空白期間を設け1週間後にも想起出来るようになることが重要
ということです。
一週間後にも想起できた情報の定着率(長期記憶となる確率)は77%です。
まず初めの目安として一週間。そこで想起できた情報は約8割が長期記憶に行きます。
▼想起練習の方法
さて、いざ想起練習をしてみましょう。
やり方をシンプルに言うと、
記憶対象を見ずに繰り返し思い出す
これだけʕ•̫͡•ʔ
上述の忘却曲線を参考に徐々に想起する期間を伸ばしていき、1週間後も思い出せればひとまず合格
正しい想起練習を行うにあたってのポイントはこちら。
- 記憶対象そのもの(ノートや参考書など)を見てはいけない。
- 一定時間を空けてから想起する
短期記憶に対象が残っている状態で想起しても無意味。短期記憶から抜けた時に想起をする。
これが記憶に関する最も効率的な正しい努力です。
間隔を空けても想起できれば少しだけ間隔を伸ばす。目下の目標は1週間です。
地味な作業ですが、これをきちんと意識し実践出来れば後述の記憶術は必要ないとすら言えるらしいʕ•̫͡•ʔ
0の状態から想起するのではなく、問題文に出てくるであろう単語やフックとなる知識から記憶対象を想起するのがコツです。
ちょうど、キーワードからgoogle検索をするようなものですね。
▼記憶法
ではここで、本書で書かれていた記憶術を羅列。
記憶術は大別すると以下の4つに分けられます。
- 関係法...記憶対象を、仲介役となる情報と関係付けて覚える方法。関連付けにくい手がかりと記憶対象を結びつける。
例:イタリアの都市ローマの位置を覚えたい。
この時、仲介役として「ブーツのスネ」と想起できるようになる。
※イタリアといえばブーツの形に似ており、ローマはちょうどスネの位置。
ローマ→ブーツのスネ(仲介役)→実際の位置を想起しやすくなる
- 一連法...情報をひとつづきに並べて覚える方法。
- 変換記憶術...数字列や文字列を何らかのイメージに変換して覚える方法。
- ペグ法...多数のペグ(情報をひっかけるアイテム)を頭の中に用意し、そこに対象を対象をひもづけて覚える方法。
それでは細かいメソッドです。上から習得しやすい順です。
関係法その1:語呂合わせ法
語呂合わせを仲介役とする方法。こちらは誰しも経験がありますよね。
例:英単語「Kennel」の意味を覚えたい。(意味:犬小屋)
→「ケン(犬)がネル(寝る)場所」、それがKennnel。(ダジャレか...?)
関係法その2:頭文字法
記憶対象の頭文字を繋げて語句を作り、それを想起対象の仲介役とする方法。
これも経験ありますよね。
例:太陽系の惑星を覚えたい。
→「水金地火木土天海」
まとめて覚えられる利点があるものの、デメリットとしてそれぞれの想起対象を思い出しにくい。(天→天王星を想起できないといけない)
一連法その1:音楽活用法
一連の情報を音楽に乗せて覚える方法。情報の連続性と共に、リズムや音程なども手がかりとなります。語呂合わせ法や頭文字法などとも組み合わせられそうですねʕ•̫͡•ʔ
例:これとか良いです。へいー↓せいっっ⤴︎
一連法その2:物語法
複数の情報をつなげる物語を作ることで覚える。
一見めんどくさそうですが、著者が特に習得をお勧めしている方法の一つです。
記憶対象の数が5~20個の場合にはこちらを使うべきとのこと。
コツとしてはインパクトのある物語にすることと、情景を思い浮かべながら覚えることです。
例:「犬、トイレ、すき屋、ウルトラマン、フェラーリ」を順番に覚えたい。
ペットの犬と散歩をしていると、無性にトイレに行きたくなった。
トイレがなかなか見つからないが、すき家を見つけたので慌てて中に入った。
すき家で用を足した直後、ウルトラマンの着ぐるみを着た人が入店。
ウルトラマンは牛丼を食べた後、店の前に止めたフェラーリで去った。
一連法その3:連想結合法
記憶対象となる一連の情報A,B,C,...を、A→B,B→Cと順番に想起できるようにすることで順に覚える方法。
物語法と似ています。デメリットとしては、途中を忘れるとそれ以降も思い出せなくなるという点。あと前提としてAはまず想起できるようにならないとですね。
例:国別の人口ランキングを上位から覚えたい。
1.中国のチューインガム(中、印)食べたいなあ。からインド
2.インドカレーには米が不可欠。からアメリカ
...まあ適当に作ってみましたがこんな感じです。ネッシーの首。。
てか調べてみて驚いたんですがパキスタンつよい。
あとインドの総人口が中国を抜くのはもはや秒読みですねʕ•̫͡•ʔ
変換記憶術その1:数字形システム・数韻システム
数字に対応したイメージを頭に叩き込む方法です。
数字形システムの場合は数字の形から(0:ボール、1:鉛筆、...)
数韻システムの場合は数字を読んだ時の音から(0:チェロ、1:基地、...)
とにかく0〜9までの数字を何かのイメージとして頭に想起できるようにし、逆にイメージから数字を想起できるように訓練します。
はい、これでこのシステムは使えるようになりました。
ただ残念ながらこの方法は使えません。てか普通に考えて二度手間じゃね?
※イメージを活用することで記憶しやすくなる効果はあるとは思う
そこで、上記のシステムを発展させたのが次の方法です。
次は習得すればめちゃくちゃ使えますよ。
変換記憶術その2:数字イメージ変換システム
こちらは2桁の数字のペアを1つのイメージに変換させて覚えておく方法です。
00~99までを事前に覚えておかないとなので準備がめちゃ大変ですが、プロはみんなやっている超強力な方法です。
これができると、あらゆる数字列の記憶効率が2倍以上に上がります。
だって10桁の数字だったら5つのイメージの記憶だけで良くなりますよね。
しかもイメージ同士をつなげるような物語法や一連法などと組み合わせることも可能なので、短時間で大量の数字を覚えることが可能となります。怖い。
徐々に「記憶は才能でなく努力」という意味がわかってきましたよねʕ•̫͡•ʔ
数字をどのようなイメージに変換するかは自由ですが、ある程度アルファベットや平仮名の規則通りに変換するのが基本です。
例:こちらのサイト
ペグ法その1:身体部位法
それではペグ法に移ります。
まず最初に、ペグ法とは簡単に言うと「ペグ」という記憶対象を引っ掛けるキーワードの場を用意しておき、それぞれに記憶対象を紐付けて覚えるという方法です。
本来ペグというのは、服などを壁に引っ掛けるために刺さっている釘のことです。
ペグ法もプロが用いる最強の記憶術の一つで、そのメリットとしてはペグを無限に用意できること。部分的に忘れたとしても他のペグには影響しないなどがあります。
身体部位法とは、身体の部位をペグとして用いる方法です。
身体の部位とは「髪の毛、おでこ、目、鼻、口、首、かた、肘、手、胸、腹、尻、膝、かかと」などです。
個数に合わせてアレンジ可能ですが、基本的にペグの順番や配置などは固定すべきだと思います。混乱を避けるため、自分が身体部位法を使う時のペグはこれ!というものは決めとこう。
あとはこのペグごとに記憶対象を紐付けていくだけです。
紐付け方は自由。物語法を使うも良し、関係法を使うも良しです。
コツとしては、五感を豊かに活用するということです。
例:買い物リスト「卵、牛肉、レモン、人参、チーズ」を覚えたい。
5つなので、上位の例で「髪、おでこ、目、鼻、口」までを使用します。
髪→卵:髪に卵がベタベタについちゃって気持ち悪い
おでこ:おでこに湿布がわりに牛肉貼ろうっと♪
目→レモン:目にレモン汁を搾って垂らされました。めっちゃ染みる
鼻→人参:鼻の穴に人参を突っ込んだ。痛いし臭い。
口→チーズ:クチーズ。チーズを食べた。めっちゃ美味しい。
ペグ法その2:イメージ式ペグ法
身体部位法の応用として、ペグを自分で用意する方法です。
まとまった情報ならなんでもペグにできます。
コツとしては、順番通りに思い出しやすいものをペグにするということです。
例:0~9の数字、50音やアルファベット(数字イメージ変換法で覚えたイメージも活用できる)、都道府県や国名、好きなアーティストの曲。などなど
ペグ法その3:場所法
自宅の中や通勤ルートなど場所を思い浮かべ、そこに記憶対象を配置していく方法。
こちらも著者が特に習得をお勧めしている方法です。
場所は架空の場所でももちろんOK。自分が正確にイメージできることが重要です。
ペグ自体を忘れてしまってはいけないので。
そんなに細かく場所を覚えていないよう...という方は、例えば通勤ルートを次に歩いた時に、よく目についているポイントをメモしてみましょう。
無意識ながらいつも目にしているポイントがあるはずです。
それが、そのルートのペグとなるポイントです。
例:家の玄関→マンションのエレベーター→バス停のベンチ→ファミマ→古いカフェ→ボロボロの看板→綺麗な店員がいるマツキヨ→地下鉄に降りる階段→...
...適当に書いてみましたが、できれば店名などは固有名詞の方が良いですよね。
自分の部屋の中を場所として小物や家具の配置をペグにしたりもできますし、ディズニーランドが好きな方は各アトラクションをペグにしたりも良いかもʕ•̫͡•ʔ
このようにペグをほぼ無限に増やすことができるというのが強力なポイントです。
▼記憶術の活用法
前提として、たいていの記憶には上述の記憶術は必要なく、
想起練習をマスターすることで基本的には対応可能です。
また記憶術を使うにしてもその中で想起練習は必須なので、まず励むべきはこれです。
記憶術はどうしても覚えにくい情報を記憶するときや、複数の情報を同時に記憶する必要があるときなどに場面に応じて補助的に活用するのが良いとのこと。
中でも著書がお勧めする、是非とも習得すべき最強の記憶術は次の3つ。
- 頭文字法
- 物語法
- 場所法
それぞれさらに詳しく知りたい方はググって見るとたくさん出てきますのでぜひ。
場所法なんか、もはやそれ一冊で本が出てました。
(これもUnlimitedで読めるなあ)
ということでこの記事を読んだ皆さんは
私と共に最強の記憶力を手に入れて天才になりましょうʕ•̫͡•ʔ
(TED)やる気に関する驚きの科学
こんな事があって良いのか!?ʕ•̫͡•ʔ
タスクと報酬の関係について驚きの事実を明らかにしました。
TEDより。講演者:ダニエル・ピンク
目次です
▼ろうそく問題の実験
1945年に考案された創造力に関するろうそく問題を用いて、科学者(ピンク氏とは別の人)がある社会実験をします。
参加者を集めて二つのグループに分け、ろうそく問題をさせて解決までのスピードを検証しました。
- 単純に問題を解くスピードを検証したいからやってくれと依頼したグループ(報酬なし)
- 問題を解くのが早かった人にはお金あげますよと報酬を提示したグループ
実験結果はどうなったか。直感的には、そしてビジネスの現場で考えられがちなこととして2(報酬あり)の人々が優秀な成績を収めたかと思いきや、1のグループ(報酬なし)の方が平均して3分半も早く答えを導き出しました。この結果はたまたまではなく、40年以上も検証され続け、同じ結果が繰り返されてきたとのこと。むむ!?
▼報酬を与えると創造力が低下する!?
報酬を与えると視野が狭まり、創造力が必要とされる場面では悪影響を及ぼすということを述べたピンク氏。一方で報酬が上手く機能するようなタスクもあると言います。それは単純な作業(20世紀型の作業と呼んでいる)。ルールがシンプルで答えが自明なタスクでは報酬を与えた方が早く作業が進むというのが別の実験で明らかに。
しかし答えが複雑でシンプルでない作業(21世紀型の作業と呼んでいる)においては、報酬は人の害になる。
ここでさらにダメ押しで別の経済学者(めっちゃ有名な人らしい)の実験も紹介されます。
MITの学生を対象にろうそく問題とは別の課題(創造力や運動能力、集中力が要求されるようなタスク)を、報酬のレベルを3つのグループに分けて解かせました。
- 解けた時の報酬がめっちゃ貰えるグループ
- 解けた時の報酬が中くらいのグループ
- 解けた時の報酬が少ないグループ
実験の結果から次のように結論づけられた。
タスクが機械的なものである限りは報酬は期待通り機能し、報酬が大きいほどパフォーマンスが上がった。しかし認知能力が多少なりとも要求されるタスクになると報酬が大きいほどパフォーマンスが下がった。
。゚(゚´Д`゚)゚。
ちなみに文化的な背景があるのでは?という疑念を解消するため、インドの学生に対してもこの実験を行いました。
頑張れ、たっぷり報酬のグループ!今こそボーナスの力を見せろ!
・
・
・
結果は、一番報酬の高いグループの成績が最下位でした。
。゚(゚´Д`゚)゚。
。゚(゚´Д`゚)゚。
ーピンク氏ー
科学が見出したこととビジネスの現場で行われていることの間には食い違いがある。あまりに多くの組織が、その決断や人や才能に関するポリシーを時代遅れで検証されていない前提に基づいて行っている。
▼21世紀型のタスクでどのように動機付けを行うか
資本家「労働者にはボーナスを与えてバシバシ働いて貰おうと思ったのに、それが逆効果ならどうしたら良いの!?」
答えは内的動機付けだそうです。ボーナスは外的動機付け。
重要だから、好きだから、面白いからやるというのが一番機能する。
21世紀型のビジネス運営で内的動機づけの軸となるのは次の三つ。
- 自主性
- 成長
- 目的
例として、90年代にマイクロソフトがWeb上の辞書を作ろうと複数の専門家を雇い高い報酬を払って作業させたが、報酬なし完全自主性型のWikipediaに惨敗したということをピンク氏は話してくれました。
ですよね..ですよね...好きだからやってるって人が結局一番強いのはわかります。
言ってることはすごく納得感ありますが、仕事のモチベなんか金しかねーよボケという労働者側の意見がたくさん聞こえてきます。そこが問題なんでしょうね、みんなが好きなことで食べていけるわけじゃないのが現状。
また、頑張ったらボーナスいっぱい出るから頑張れちゃうという人もいます。
取り急ぎ、ボーナスたくさん欲しいなあʕ•̫͡•ʔ
ちなみにピンクさんは面白そうな本もいくつか出版してます。
まだ読んでないけどリストには入れておこう...ʕ•̫͡•ʔ
タイミングを科学するってどんな内容か気になる。
(書評)その悩み 哲学者がすでに答えを出しています
女性に悪口を言われプチ病みしていたので救いを求めてこちらを読んで見ました。
小林昌平(著)
2018/4/27発売
単行本だと¥1705(2022/5現在)
今はKindle Unlimitedに登録していると無料ʕ•̫͡•ʔ
目次
▼どんな本?面白かった?
結論から話すと読んで良かった。凄く面白かったです。
本の内容は、現代人の抱えるありふれた悩みに対しアリストテレスやブッダなど偉大な哲学家の方々が解決策をバチバチに教えてくれるという内容です。
解決策というのは、悩みをポジティブに捉え直してくれたり具体的な対策や行動を提示してくれたりなど。
どうしてこういうことが出来るのかというと、人の悩みはいつの時代も共通だからです。その哲学者の考えや書いた本から、著者の小林さんがその悩みに対する答えという形で簡潔にまとめているという感じですね。
例えば「将来食べていけるか不安」という悩みに対しては、古代ギリシャからアリストテレス先生が、「死ぬのが怖い」はソクラテス先生が、「毎日が楽しくない」は日本から道元という仏教界の大先生(初めて知りました)が教えを説いてくれます。
悩み毎に次々と偉人が登場するのですが、それぞれ最初に偉人の経歴や業績の紹介もしてくれるので、私のような哲学初心者が哲学に興味を持つきっかけとしてはとても良い本だと思います。デカルトの経歴とか半端ないやんってびっくりしましたʕ•̫͡•ʔ
一方で一つ一つのパートはどうしても薄くなるので、哲学に詳しい人からすると少し物足りなさはあるのかも。あとこれ読んで悩みがスッキリなくなりますってほど悪魔的なものではなく、たいていはなるほどな〜くらいの感じでたまに自分にとって刺さるものがあったり、興味を持った哲学者について深く調べてみたりとかそういう知識欲のフック的な本だなって感じです。
▼解決してくれた悩み(一例)
解決してくれる悩みはたくさんあり、以下の6つに大きく分類されています。
- 仕事
- 自意識・劣等感
- 人間関係
- 恋愛・結婚
- 人生
- 死・病気
中でも個人的に刺さったのは「やりたいことはあるが行動に移す勇気がない」という悩みの章。解決してくれるのはデカルトこと我思う故に我ありマン。数学者でもあり、演繹法やx,y軸の直交座標を発明した偉人です。ちなみに直交座標(a.k.aデカルト座標)は天井のハエを見ながらボートしている時に発想が浮かんだらしいʕ•̫͡•ʔ
ネタバレするとこれに対する答えとしては「困難を分割せよ」というものですが、まずデカルトの経歴として、当時存在した学問を全て制覇(入手可能な本は全て読破)した後に本を全部捨てて「よっしゃ自分で全部の学問を一から構築したろ」とフィールドワークの旅に出ました。どんなスケールやねん...という行動ですが、この難しすぎる問題に対峙する中で、
私が取り組む難しい問題のそれぞれを、出来る限り多くの、しかもそれを最も上手く解くために要求されるだけの数の小さなパーツに分割する
と悟りました。
困難は対処可能な小さな単位に落とし込むことで乗り越えられるということですね。
「大目標を小目標に分割する」ということですが、例えばこの時にチクセントミハイが提唱したフロー体験を組み合わせてみると、この小目標を達成可能ギリギリレベルに調整することで没入感を高め自分の人生の幸福度を最大化できると言えると思います。
※チクセントミハイ先生もこの本の中に悩みの解決者として出てきます。悩みは「他人と比べて落ち込んでしまう」。フロー体験(a.k.aゾーン)についても解説があります。
▼その他ためになったこと
- 脳科学の見地から、ジムで体を鍛えるように瞑想で心を鍛えることも可能
- 認知科学者が考案した眠れない夜の必殺技「認知シャッフル」(マジで効く)
- 人には、不安や緊張などの感情にのめり込みエスカレートさせてしまう心の癖がある
- 人生を向上させたい人にとって、不安で頭がいっぱいなことはデフォルト状態。それことが明日の繁栄の糧になる。
- 人間は利益については確実な選択肢を、損失についてはリスクを取る選択肢を選ぶ傾向がある。(プロスペクト理論)
- 自分で物事を選択したとき、その決断に後の人生が囚われてしまう傾向がある(サンクコスト)
- 哲学(哲学者)って面白いなあʕ•̫͡•ʔ(重要)
参考文献に関しても、哲学書や論文はもちろんブログ、映画、TED、NHKの放送、果てはNAVERまとめなんてのもあり面白かったですʕ•̫͡•ʔ